この記事では2023年のデイリー杯2歳Sの予想を発表します!
期待している2歳馬が多数出走するので楽しみです!
結論
◎ ジャンタルマンタル
〇 ナムラエイハブ
▲ フルレゾン
☆ エンヤラヴフェイス
△ カンティアーモ
△ クリーンエア
△ ダノンキラウェア
△ ナムラフッカー
予想ポイント
①デイリー杯2歳Sのラップ傾向
②重要データ
③各馬の能力比較
①デイリー杯2歳Sラップ傾向
以下は京都開催で行われた2015年から2019年のレースラップとその平均ラップを示したものです。縦軸は1Fごとのラップタイムを示していて、上に行くほど遅いタイム、下に行くほど早いタイムになっています。
過去5年の前後半平均は
前半3F 36.1
後半3F 34.5
であり、1.6秒の後傾ラップ(前半が遅く後半が早い)となっています。
京都1600m外回りで行われるということもあり、強い馬が順当に能力を発揮しやすいレースです。
後半3Fの平均ラップを見ても分かる通り、このコースにしては早い上りが求められ、前半スローからのギアチェンジ能力が問われる一戦でもあります。
②重要データ
今回ご紹介する重要データは、
・前走阪神 or 中京コース
・前走距離1600m以上
・前走上り3F 34秒台以下
・前走上り3F 2位以上
・牡馬
これらの複数条件を満たしていることです。
ここまで複数の条件を重ねたことには理由があります。
まず一点目の理由について。この時期の京都マイル戦には強い牡馬が集まってきやすいことで、
牡馬 > 牝馬
という構図が成り立っています。デイリー杯2歳Sより前に行われる新潟2歳SやサウジアラビアRC、アルテミスSに牝馬の有力馬が集まりやすいことも大きな理由です。
二点目の理由は、この時期のマイル重賞に出てくる馬は早期から期待されている有力馬がほとんどであり、そのような馬は先を見据えて1600m以上の王道コースを初期に使われる傾向があることです。多くの方も、新馬戦で1200mや1400mを使う馬よりも1600m以上を使われている馬を無意識に上位評価しているのではないでしょうか。
最後に三点目の理由は、阪神や中京コースと同様に京都芝マイルはスピードだけでなくパワーも求められるコースであることです。京都外回りコースは道中に急な坂があるため、坂の上り下りをこなせるパワーがある馬が優位になりやすい傾向があります。特に、まだ成長仕切っていない2歳馬のこの時期においてその傾向は顕著です。ただし、水準以上のスピードも要求されるため、スピード×パワーを兼ね備えた高い総合力が試されるコースだと考えるのが適切だと思います。
2015年~2019年の過去5年間で、上記の条件をすべてクリアした馬は以下の通りです。そしてその馬のデイリー杯2歳Sでの着順も並べておきます。
2019年
レッドベルジュール 1着
2018年
アドマイヤマーズ 1着
2017年
ジャンダルム 1着
ケイアイノーテック 3着
2016年
該当馬無し
2015年
エアスピネル 1着
なんと全頭が馬券内です。そして、5頭中4頭が勝利しています。かなり信頼できるデータではないでしょうか。
あくまで「データ」ですが。
(個人的に、抽象的な仮説を定量的なデータとして証明できた場合、そのデータの信頼度は高いと考えています。)
そして、2023年の該当馬は以下の通りです。
ナムラエイハブ
なんと1頭のみが該当…
今年は意外にもシンプルに決まってしまうのかもしれません。
③各馬の能力比較
毎度のことですが、経験値が少ない2歳戦において能力比較を行うのは難しいです。
そんな中で私が重要視しているのは、新馬戦や未勝利戦などの早い段階で出走したレースの内容です。
特に時計的に過去比較で秀でた数字を残した馬は後に活躍する傾向があります。
よって、私の独断と偏見で数字的に価値が高い結果を残してきた馬で、今回のレースへの適性も加味して印をつけました。
各馬の短評(ピックアップ馬のみ)
2. ジャンタルマンタル
◎ 本命
今回出走するメンバーの中で、新馬戦の内容を一番高く評価している馬です。
今年は京都芝開催の時計が早いため参考程度の記録として見ていますが、この馬が走破した1:47.4という時計は京都芝1800m新馬戦の時計としては1位の数字です(※2006年以降)。
レースでは先団につけて一頭抜け出すと、強く追われるシーンも少なく最後は流してゴールするほど余裕がありました。
日本で実績の少ない産駒だけに、2戦目以降の成長度合いが気になりますが、少なくとも現時点ではクラシック候補に挙げられてもおかしくないパフォーマンスを見せていると考えています。
11. ナムラエイハブ
〇 対抗
データ上このレースにおける適性は最も高いと思われます。
前走は単純にレースの内容がハイレベルでした。
阪神コースは直線最後に坂があるためラスト1F(200m)のラップが落ちるのが通例であり、ラスト2F目(残り400~200m区間)を早く走れる馬は能力が高いとみています。
この馬の前走のラスト2F目は10.7であり、非常に早いものでした。
全体時計、着差、上がり3Fと各数字も優秀で大きく評価できます。
2走前は超ハイペースに巻き込まれて大敗しているので度外視でよいでしょう。
追い切りも上々で人気的な妙味も見込めるのでここで重視したい一頭です。
8. フルレゾン
▲ 単穴
前走の全体時計はとても早く、阪神マイル2歳未勝利戦の時計としては一位でした(※2006年以降のデータ)。
時計が出る馬場であったことを差し引いても素晴らしく、高く評価できます。
ミドルペースでやや後ろ有利となりましたが、差したのはこの馬一頭だけだったことから、牝馬にしてはパワーもあるタイプとみています。
クラブ馬でムーア騎手を手配していることから勝負度合いも非常に高いとみます。
ここ2戦牝馬限定のレースを使っており、今回は相手が牡馬の素質馬になるので少し評価を落としました。
10. エンヤラヴフェイス
☆ 星
新馬戦の上り5F 58.0という数字が非常に優秀で注目している馬です。
前走は早い上りが求められる適性外のレースで凡走してしまいましたが、前に行ってスピードを持続する勝負になればこの世代屈指の馬である可能性があると考えています。
今回は外枠に入ったことで先行しやすく、スムーズに前につけられればそのまま逃げ切るというシーンも想像できます。
京都芝1600mのこのレースでは一定以上の瞬発力が求められる一戦になる可能性が高いため、カンティアーモとともにミドル以上のペースを作ることができれば面白い存在だと思います。
エンヤラヴフェイスについては新潟2歳Sでも見解を述べているので気になる方は是非読んでみてください。
https://note.com/embed/notes/nafc18099dd73
https://note.com/embed/notes/ne59b18948f68
最後までお読みいただきありがとうございます!
おず