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中山11R 弥生賞
自信度4 ★★★★☆
◎ ヴィンセンシオ
本命◎ ヴィンセンシオ
今年のダービー馬になれる可能性があると高く評価。この馬の新馬戦は新潟内回り芝2000m戦で勝ちタイムが2:08.4と非常に遅い時計だった。しかし、この時のレースラップラスト1Fは11.1。この数字は歴代の新潟内回り芝2000m戦の中で最速の数字。レースラップラスト3Fは12.5 – 11.6 – 11.1で超ハイレベルな瞬発力戦となった。前半がスローすぎるため参考程度の数字だが、この時の競馬はラップ通り全く底を見せていない。2着馬に詰められているように見えるが、最後に手前を変えて伸び返すあたりかなり余裕のある勝ち方だった。離された3着はジュンアサヒソラ(未勝利戦の勝ち時計は歴代屈指)なので相手も弱くはなかったはず。2戦目の葉牡丹賞はどうしてもレコード決着に目が行ってしまうが、素晴らしいのはラップ推移と馬場バイアスを覆した走り。ラップ推移に関してはレースのラスト5F
という速いラップが続く中、最後まで脚が衰えることはなかった。自身のラスト1Fは推定11.4程度。新馬とは全く逆のラップ適性が求められたレースでこれだけ走れる時点で重賞級である可能性は高いだろう。しかもこの日は大外を回した馬が差し切るレースが多い外有利な馬場。葉牡丹賞で大外から差してきたのはリトルジャイアンツでありこの馬もその後を見る限りクラシック路線で通用するであろう強い馬。その馬に対しても競り負けず最後も余裕があったので素晴らしい内容だったと言える。実はこのレースでもゴール直前に手前を変えて再加速しており、ゴール後を見る限りまだまだ余裕がありそうだったことも見逃せない。是非東京芝2400mの舞台で見たい馬。できればここでダービー出走を確定させてほしい。


(※9月開催を除く)
今回は他の馬についても触れておく。
まずはホープフルSに出走した馬について。2024年のホープフルSは上位2頭と力を全く発揮できなかった馬以外はそれほどれレベルが高くないと考えている。理由は時計面と各馬のそれ以前のレースでのパフォーマンスレベル。
まずホープフルS当時の馬場は前有利。4角で前にいないと勝負にならない馬場だった。その中で道中緩んだところを捲ったファウストラーゼンは一番恵まれたと言ってよい。最後もしっかりと止まっており能力の底は見せたと考えている。未勝利勝ちの内容は時計以上に強いが肝心の時計が平凡のため重賞で勝つには足りないと予想する。
次にホープフルSで恵まれたと考えているのはジュタ。8枠からの不利な競馬だが思い切ってスタートから前へ。道中は絶妙なポジション取りで最後は3着に迫ったが2着とは0.4秒差。こちらも騎手の好騎乗で全力を出したと言ってよく、その後の若駒Sでも恵まれて勝っているだけに今回上位人気で買いたい馬ではない。ただし今回のホープフルS組では能力最上位の可能性は高く、成長を加味すれば買える馬だろう。
その他クラウディアイとアスクシュタインについて。どちらもジュタ以下の内容で今回それなりに人気する想定なのでこれらを買うのであれば調子もよさそうなジュタを買うべきだろう。クラウディアイは新馬の上り、京都2歳Sの内容が優秀だが中山で走るイメージは湧かない。アスクシュタインは新馬のラスト2Fがかなり優秀だがコスモス賞が物足りない内容。調教から劇的に成長しているという印象もない。
次にその他別路線組について。
ミュージアムマイルは個人的に新馬から注目している馬であり、未勝利、黄菊賞のラップは歴代でも上位で非常に強い馬。ただし前走朝日杯は低レベル戦だと考えており、内容も騎手が完璧に乗っていて着順なりの評価であることから今回1番人気で重視するべきではないと判断した。これまで戦ってきた相手も弱い馬ばかりで、クラシック級の馬と対戦するのは今回が初めてであることもマイナスだろう。
エリカ賞勝ちのナグルファルもミュージアムマイルと同様に戦ってきた相手が弱すぎるため時計面だけで評価されるのであれば今回重視する必要はないだろう。ちなみに個人的なラップ評価は今回のメンバーでは中位程度。今年の杉山厩舎の牡馬は超豊作で重賞級の馬が多数いるが、その中では既に遠征して結果を残しているサトノシャイニングとジョバンニの方が期待が大きそうな印象を受けることもマイナス材料と考えている。この馬を買うのであれば初戦で差のない競馬をしているロードガレリアも買うべき。
全くの別路線で面白いのはアロヒアリイとレディネス。
アロヒアリイは初戦が全く底を見せない強い勝ち方。馬場が少し渋っていてラップ的には評価しずらいのだが、当日芝レース比較ではかなり優秀な数字を馬也で記録している。前走牝馬に差し切られているが、幼い走りで最後に不意を突かれた印象で力負けではない。実はこの1勝クラスの時計面はかなり優秀。好走馬がその後水仙賞で敗れたことで今回注目度は下がると予想しているが、水仙賞勝ち馬エーオーキングも実はこの1勝クラスで地味に差してきている馬だったためメンバーレベルも通常より高かったはず。そしてこの馬はおそらく相手のレベルが上がる方が力を発揮できるタイプだろう。スカーレット – バレークイーンの牝系で底力は今回のメンバーでも上位では。
レディネスも同様に初戦が全く底を見せない強い勝ち方だった。この馬の新馬戦は上がりかかる前残り多数だった東京芝で33秒台(当日芝レースの中では希少)の上り3Fを記録。差してきた位置を考えても抜けて強い内容だったと言える。おそらく人気の穴になるはずなので賭けるだけの価値はある。ただし鞍上は権利を意識した乗り方をしてくるであろうことに注意して馬券を買うのがよいと考える。
ベストシーンは超ハイレベルだったひいらぎ賞の指数が優秀だが馬場に恵まれた側面が大きい。調教がどんどん悪くなっていてもしかすると超早熟タイプかもしれない。
マイネルゼウスは未勝利勝ちのラスト1Fが優秀だが当日1勝クラスゴーソーファー戦(2着アロヒアリイ)と比較すると力はかなり下だろう。馬格がなく連戦になるのも大きなマイナス。
ガンバルマンはディヴァインスターの2着と未勝利勝ちの競馬が地味に優秀。1勝クラスは余裕で通用するレベルだろう。陣営のポジティブコメントの通り調教が抜群によく大穴のオッズ帯で買うならこの馬。
ブラックジェダイトの新馬戦は時計的な価値がかなり低く、最後も止まっているため上昇度合いは少ないだろう。人気通りの評価。
馬券用に簡単にまとめると以下の通り。
<買いたい馬>
・アロヒアリイ
・レディネス
・ガンバルマン
<抑えの馬>
・ミュージアムマイル
・ジュタ
・ファウストラーゼン
<買わない馬>
・ナグルファル
・ロードガレリア
・クラウディアイ
・アスクシュタイン
・ベストシーン
・マイネルゼウス
・ブラックジェダイト