ミタマに関する考察記事です!
※この記事は2023年9月7日noteに投稿した記事をリライトしたものです
前書き
今週末には、秋華賞のトライアルである紫苑ステークスが開催されます。リバティアイランドの対抗馬となる馬は現れるのか。ひと夏を超えて、3歳牝馬の成長力に期待が高まります。
忘れな草賞を好時計で勝ったグランベルナデット
オークスでも見せ場を作ったヒップホップソウル
春のマイル路線で人気を集めたモリアーナ
などが人気しそうなメンバー構成であり、上位人気は拮抗しそうな雰囲気が漂っていますが、
私は想定10番人気のミタマに注目しています。
この馬は初勝利に4戦を要し、重賞初挑戦となったフェアリーSでも12着に敗れており、同世代の牝馬の中では注目度はそこまで高くない馬だと思います。
しかし、前走の矢車賞は時計的な価値が素晴らしく、過去同コースを走った名馬たちと比較しても劣らないものでした。
今回はその矢車賞の時計的な価値についてお話ししたいと思います。
矢車賞の時計的価値
2023年4月29日に行われた矢車賞。このレースは3歳牝馬限定のレースであり、距離は2200mという牝馬にしては長めの距離で行われることが特徴のレースです。
過去の矢車賞に出走した馬の中からは、
センテリュオ(G2 オールカマー1着)
ソフトフルート(G1 秋華賞3着)
アカイイト(G1 エリザベス女王杯1着)
など、2000m以上の重賞で活躍する馬が出ています。
今年の矢車賞は改修したての京都競馬場での開催ということで、時計の出やすい内前有利の馬場で行われました。
直線で先頭にたったウェイビーがそのまま逃げ切るかと思われましたが、最後に大外からミタマが全馬をまとめて差し切るレースとなりました。
勝ち時計は2:12.7。まずこの数字が非常に優秀なものでした。
京都2200mで行われた矢車賞では最速の勝ちタイムであり、2023年に行われた京都2200mのレースの中で最も早い時計です。
(ペース・馬場が異なりますがブローザホーンやサトノグランツよりも上)
もう一点注目すべき点はラスト2Fが12.0-11.7の加速ラップであることです。
2006年以降、京都2200mにおいて、ラスト2Fが加速ラップとなったレースは40レースありました。
その中で、勝ち時計が2:13.0以下だったレースの勝ち馬を挙げると以下の通りとなります。
グリュイエール (3勝クラス1着等)
サトノラーゼン(G2 京都新聞杯1着等)
スノーフェアリー(G1 エリザベス女王杯1着等)
ムスカテール(G2 目黒記念1着等)
リトルアマポーラ(G1 エリザベス女王杯1着等)
メイショウベルーガ(G2 京都大賞典1着等)
ミタマ
ディープインパクト(G1 東京優駿1着等)
まだ実績の少ないミタマ以外は一頭を除きすべての馬が重賞勝ち馬です。
G1で活躍した馬も多数おり、ここに出てくる馬の名前を見る限り、強い馬しか出せない条件なのではないかと私は考えています。
ただし、他の競馬場と異なり京都競馬場は3コーナーからが急な下り坂となっている上に直線が平坦であることで最後の直線でスピードを維持しやすく、加速ラップとなりやすいことには注意が必要です。
また、今年の矢車賞が開催された日は直線で追い風が吹いており後半のラップが早くなりやすい条件だったので過剰に評価するのは危ういかなとも思います。
それらの要素をマイナスと考えても、過去の名馬が並ぶ条件に該当することは見逃せない事実であり、ミタマの今後に期待が持てることには変わりありません。
最後に
今回はミタマが勝利した矢車賞の時計的な価値についてお話してきました。
今回の紫苑ステークスについて、矢車賞の勝ちがこのレースにつながるかというと疑問が残ります。陣営は広いコースで走らせたいとコメントしており、適性的にも向いているとは考えにくいです。
しかし、前走で見せた素質は他の有力馬にも劣らないと考えており、人気にならないのであれば面白い存在だと思います。私は紫苑ステークスでの好走にも期待しています。
ミタマファンの皆様、一緒に応援しましょう!!
最後まで読んでいただきありがとうございました!
おず