今週のピックアップ回顧#4(2025/2/22 フリージア賞)

この記事では先週行われた競馬開催の中で
管理人が激選した1レースを深堀して回顧します!

今回選定したレースは

2/22(土)に行われた

東京9R フリージア賞(芝2000m)です!

目次

メモ

Dコース使用
3コーナーの内柵沿いに傷みあり
お昼ごろに少し雪が降る
良馬場だが通常よりやや時計がかかる傾向
やや前有利だが差しも決まる
前半5F 61.2(ややスロー)
後半5F 59.3

2週前の回顧でも似たようなことを書いたのですが、2月の東京開催は春や秋開催の東京芝と比較してやや時計がかかる傾向があります。

今年の開催も例外ではなく、むしろ例年より時計がかかっている印象です。

フリージア賞もレースラップや全体時計を見ただけだと凡戦のように見えますが中身をよく見ると非常に面白いレースだったんじゃないかなと思っています!

レースレベルの項で詳しく解説するので是非最後までご覧ください!

では詳細な数字を見ていきましょう!

レースラップ

2021年~2024年までの4年間に行われたフリージア賞の平均ラップと2025年のラップ比較は以下の通りです。

ラップだけに着目して他の年と比較するならば、直線手前あたり(1200m~1400m)でラップが緩んでいることでしょうか。ここで少し脚をためることができた先行馬がやや恵まれたと言えるかもしれません。

レースレベル

今回は同日に行われたダイヤモンドS(G3)との比較によりレースレベルを考えていきます。

ダイヤモンドS 過去5年

まずはじめにダイヤモンドSの数字を見ると、今年の勝ち時計は過去5年で一番遅いことがわかります。

前半5Fも63秒台後半でかなり遅めなので、スローペースが全体時計に影響しているのは間違いないですが、後半ラップもそれほど早くありません。

特にラスト1F(後半1F)に注目すると、11.9かかっています。これは早めに先頭に立って押し切った

ヘデントール

自身のラップであるため、冒頭でもふれたように今の東京芝(特に直線部分)はいつもより時計がかかる馬場状態になっているのではないかと推測できます。

以下は当日の芝レースの前後半5Fをまとめた表です。

基本的に距離が短い方がどの数字も早くなる傾向があり、特に1600や1800mはマイル戦のラップになりやすいことを考えるとこの日は全体的に時計が遅かったと言えそうです

続いて、本題となるフリージア賞の時計を見ていきましょう!

フリージア賞 過去5年

今年は他の年の時計と比べると標準レベルの数字であると言えます。

ダイヤモンドSが例年より遅かったことを考えると、

今年のフリージア賞の時計は高く評価できると思います。

前後半のラップから、スタミナとスピードの両方が要求されるレースになったと考えられます。

今回のレースで重要なのは、
勝ち馬ヴァルキリーバースが刻んだラップです。

この馬はスタートで出遅れて最後方からの競馬となりました。

先頭を走っていたウォーターエルピスが残り1300mくらいの位置を通過したところから押し上げ始め、残り1000mくらいの位置で2番手につけています。

残り1400m付近でのヴァルキリーバースの位置取り
残り1000m付近でのヴァルキリーバースの位置取り

残り1400m~1000mのラップは以下の赤字のレースラップ区間に該当するため、ヴァルキリーバース自身のラップは11秒台を連続して刻んでいたと思われます。

その後12.7秒で緩む区間があるので一旦息を入れることはできていますが、それにしてもスタミナのある馬でなければできない芸当であることは間違いありません…

この時期の牝馬でこのようなラップで走ることができる馬は希少です。

現時点でオークスの最有力候補だと思っています。

ピックアップ馬

1着 ヴァルキリーバース

今回のレースで本命として予想した時の解説文にも書いているのですが、未勝利を勝った時のラップ推移が優秀で、その時から特別な持続力を見せていました。また、新馬は4着に負けているのですが残り1F付近で手前を変えてからは素晴らしい瞬発力を見せており、持っている素質はこの世代の牝馬の中でも上位なのではないかと考えています。レースレベルのところで詳しく書きましたが、今回もかなり強い競馬を見せており、この後も大いに活躍が期待できそうです。陣営も前から長い距離向きのコメントを残しており、この後フローラSを使ってオークスを目指すのであればどちらのレースでも本命にする可能性が非常に高いです。今回出遅れてしまったように気性面に課題が残っていることも明らかなので、この辺りが解消されることを願っています…!このまま順調に行ってほしいですね!

2着 ダノンシーマ

この馬の新馬戦はホープフルSで2着だったジョバンニが非常に強い走りを見せたレースであり、この馬はその時ダントツの1番人気に推されています。当時はジョバンニが素晴らしい後半ラップで押し切り、ダノンシーマは4角で前を捉えようとしましたが逆に離されてしまいました。これは流石に相手が悪かっただけでしょう。相手はそれほど強くありませんでしたが2戦目でしっかりと未勝利を勝ち上がり、その時の時計も中々優秀なものでした。今回のレースで王道の競馬と東京コースを経験することができたので、状態によってはこの後のトライアルレースでも活躍できるかもしれません。個人的にはキタサンブラック産駒の芝レースはやや過剰に評価されがちなのが少し気になっています。

3着 フクノブルーレイク

新馬戦以外で馬券内を外したことはなく、堅実に走ってくれる素晴らしい馬です。ウインブライト産駒は早い上りを使えないタイプが多く、現状特に東京コースで苦戦しているのですが、この馬は上り3F 33秒台の脚を使うことができており産駒の中でもかなり優秀です。ウインブライトも晩成の馬であり、牝系もやや晩成傾向があるため、フクノブルーレイクもクラシック以降に大きく成長する可能性があるのかなと個人的に思っています。ウインブライトの主戦だった松岡騎手が継続して乗っているのでかなり期待しているのかもしれません。やはり父同様に勝ち上がりを決めた中山コースで活躍するのかなという印象です。

4着 トリプルコーク

新馬戦で強い勝ち方を見せて2戦目で1倍台の1番人気。ノーザンファーム天栄の育成馬でかなり多いパターンですがオッズほど信頼度は高くありません。特に新馬が中山だった場合は注意が必要です。トリプルコークの新馬戦は確かに時計や内容は強いですが、過去比較ではトップクラスとは言えませんでした。当日は早い上りも出る馬場状態だったこともマイナスです。今回は内で脚をためていたため追い出しが遅くなり届かなかったという結果ですが、33秒台前半が出せるタイプではないと思います。ゴール後はしっかり伸びており、牝系からスタミナ要素も感じるため、中山の長めの距離で活躍できるのではないかと考えています。個人的には水仙賞に出てきてほしかったです…

レース後コメント

今回はレース後コメントへのリンクも貼っておきます!

戸崎騎手はこのレースで得た感触(おそらく前が有利で早めに脚を使った方がよい)をメインレースのヘデントールでしっかり生かしていたのが印象的でした。勿論馬自身の能力を考えてのレース運びだとは思いますが。

やはり現在日本人騎手No.1に近いのは戸崎騎手なのかなと個人的に思っています!

https://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=289811

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