ディスペランツァ考察 ~規格外の末脚~

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前書き

週末に行われるG1、NHKマイルカップ。

毎年前哨戦であるアーリントンC
を経た馬が多数出走してきますが、
その成績は

【 2 – 0 – 5 – 23 】

で複勝率23.3%、勝率6.7%

一昨年のダノンスコーピオンら2勝を
挙げてはいるものの、
少し物足りない数字にみえます。

おそらく今年の
アーリントンCの勝ち馬

ディスペランツァ

もそこまで人気にはならない
のではないかと考えています。

今年は3歳王道路線から
強い馬たちが集結するため、
注目度が低いように感じますが、
ディスペランツァは他の年で
あれば1番人気になっても
おかしくない馬だと思います。

今回は私がそのように考える
理由について、数字の面で
説明する内容となっています!

あくまで私の個人的な見解になるので、
参考程度に見ていただけると幸いです(^^)

1勝クラス勝ちはG1級

もともとディスペランツァは
2000mの距離を使われていた
馬であり、G1ホープフルSにも
出走していました。

騎乗したジョッキーたちの進言
もあり、マイルへと路線を変更
してきた第一戦目が
阪神芝1600mで行われた
1勝クラスのレースでした。

このレースでは、前半マイルの早い
ペースに戸惑ったのか、最後方
からの競馬を余儀なくされました。

直線を向いた段階では絶望的な位置
にいましたが、そこから圧巻の末脚
を見せ、見事に勝利しました。

この時、
全体時計は1:33.4
後半5Fは58.0
自身の上り3Fは33.1

というこの時期の3歳1勝クラスとして
は規格外の数字を記録しています。


なぜ規格外の数字と評価するのか。

同じ時期の3歳限定の阪神マイル戦
と比較してみましょう。

2004年以降
3歳限定の阪神マイル戦において、

・全体時計が1:33.9以内
・後半5Fが59.5以内
・上り3Fが33.5以内

以上の条件でレースと勝ち馬を
抽出したものが以下の表です。

一目見て明らかなように、
ディスペランツァ以外は
桜花賞かチューリップ賞しか
該当するレースがありません
でした。

さらに、これら該当レースの
勝ち馬は全て牝馬かつG1勝馬です。

過去のデータを調べていくと
よくわかるのですが、この時期の
マイル戦は明らかに牝馬が優位です。

理由はスピードに秀でた牝馬が多い
ことや桜花賞という大目標がある
ことが挙げられます。
(他にもありますが省略)

その中において、牡馬で桜花賞並み
の数字を残したことは希少価値が
非常に高いと考えられるでしょう。
(しかも1勝クラスで)

さらに付け加えておくと、
ディスペランツァはラスト200m付近
では先頭を走る馬と3馬身以上の差が
ある中で差し切っています。

このレースのラスト1Fは11.8なので、
単純計算でディスペランツァの
ラスト1Fは11秒台前半だったと
考えられます。

※ざっくり1馬身0.2秒で計算

阪神芝コースはラスト200mに2mの坂
があるため、ラスト1Fを11秒台前半で
走ったというだけでも素晴らしいです。

このレースの内容を精査するだけでも
ディスペランツァが次走同じコース
のアーリントンCを勝つ確率は非常に
高かったといえるでしょう。

3歳1勝クラス 残り200m付近

アーリントンCの末脚は規格外

前項の内容から、1勝クラス勝ちの
レースだけでもディスペランツァ
がG1級の能力を持っている可能性
が高いことはおわかりいただけた
のではないかと思います。

実は、その次走であるアーリントンC
も素晴らしい内容で走っています。

まずはじめに注意点として。

ディスペランツァの勝ち時計
1:34.1という数字は正直あまり
評価できません

この日同条件で行われた3歳未勝利
は1:34.2で決着しており、重賞である
アーリントンCとほぼ同じでした。

(※しかも時計の出る馬場での開催)

しかし、この結果は前半のスロー
ペースに大きく左右されたもので、
個人的には気にするべきではないと
考えています。

重要なのはレース後半の数字です。

このレースのラスト4F(800m)は

12.1 – 11.1 – 10.7 – 11.4

であり、残り3F(600m)から急激に
スピードアップしたレースといえます。

このレースにおいて、ディスペランツァ
は中段に控えており、外に切り替えて
仕掛けだしたのは残り300mくらいの
位置でした。

残り2Fの標識を先頭の馬(アレンジャー)
が通過した時点で、ディスペランツァ
は4馬身程後ろの位置。

このレースのラスト1Fは11.4であり、
差し切って先頭でゴールしたことから
自身の推定個別ラップは10.6程度です。

阪神マイル戦において、これほど早い
ラップを私はみたことがありません。

実際に2004年以降、
阪神マイル戦で記録されたラスト1Fの
レースラップは11.0が最速です。

この数字はレースラップなので、
後方から差し切った馬のラップは
それ以上早い数字になるのですが、
それを加味してもラスト1F 10.6という
数字が過去最速に近いことは
間違いないと思います。

ちなみに、この時ディスペランツァが
記録した上り3F 32.4という数字は、
阪神マイル戦の勝ち馬の上り3Fとしては
最速です。

アーリントンCの内容をみても、
ディスペランツァが見せた末脚は
規格外といっても過言ではないでしょう。

アーリントンC 残り200m付近

最後に

以上、

ディスペランツァ

について
私見を述べさせていただきました!

現時点で騎手が未定となっており、
モレイラ騎手が乗る予定の馬が
回避しなければ鮫島克駿騎手とのこと。

これまで見せた能力を
素直に発揮できれば
鮫島騎手の初G1制覇はこの馬になる
のではないかと考えています!

あとは最後まで無事に
レースを迎えられることを
願っています!

初の東京競馬場でもその末脚を爆発
させてほしいですね!!

今後、新たな
ルーラーシップ産駒の代表馬”
となれるかにも注目し、
長く見守っていきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

おず

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