2023年 阪神JF 予想

この記事では2023年の阪神JFの予想を発表します!

おず

2歳戦を主戦場としている私からするとこのレースの予想は気合が入ります!これまでにない文章量から熱意を感じていただけると幸いです(笑)

目次

結論

◎ サフィラ
〇 コラソンビート
▲ ステレンボッシュ
☆ コスモディナー
△ クイックバイオ
△ アスコリピチェーノ
△ スウィープフィート
△ キャットファイト
△ ルシフェル

予想ポイント

①阪神JFのラップ傾向
②重要データ
③各馬の能力比較

①阪神JFのラップ傾向

以下は2018年から2022年のレースラップとその平均ラップを示したものです。縦軸は1Fごとのラップタイムを示していて、上に行くほど遅いタイム、下に行くほど早いタイムになっています。

阪神JF過去5年分のレースラップと平均ラップ

過去5年の前後半平均は

前半3F 34.2
後半3F 35.1

であり、0.9秒の前傾ラップ(前半が早く後半が遅い)となっています。

このレースにおいて一番重要なポイントは前半が早くなるレースであるということです。

要因は
・頭数が多いこと
・前走1400mのファンタジーS組が多数出走してくること
・G1レースで前を取りに行く意識が高い騎手が多いこと

など多数挙げられます。

2歳のこの時期において、阪神JFほどのハイペース(33秒台前半~34秒台後半)を経験してきた馬は少なく、当てはまるのは1400m以下の短距離馬くらいでしょう。

しかし、早いペースを経験したからといって簡単にこのレースでの好走につながらないことが難しい点です。

純粋に能力値が高い馬はペースを苦にせず好走することを忘れてはいけません。

②重要データ

今回ご紹介する重要データは以下の通りです。

アルテミスS
1番人気 or 1着馬(最先着馬)!

このデータを持ち出した根拠は、2歳牝馬限定のレースにおいて、最もハイレベルになりやすいレースはアルテミスSだからです。

牝馬は牡馬よりも仕上がりが早い傾向にあり、2歳の早い時期から牝馬の王道である1600mの重賞につかってくる陣営が多いです。

そして、その重賞レースはアルテミスS(もしくはサウジアラビアRC)くらいしか存在しません。

よって、世代の有力馬のほとんどがアルテミスSに結集し、自然とレベルが上がっているという理屈が成り立つと考えています。

実際に、アルテミスSがG3に格上げになって以降の1番人気馬もしくは1着馬の阪神JFでの成績は以下の通りです。

アルテミスS(G3) 1番人気 or 1着馬の阪神JFでの成績
アルテミスS(G3) 1番人気 or 1着馬の阪神JFでの成績(回収率)

半分以上が馬券に絡んでおり、勝ち切っている馬が多いことがわかります。ベタ買いでの複勝回収率でも90を超えているため、阪神JFで人気を背負っていてもやや過小評価されていると言えるのではないでしょうか。

ちなみに、着外に敗れた馬たちを精査すると、阪神JFで大外枠に入っていることがわかります

2019年 1番人気に推されながら6着に敗れたリアアメリアがその典型であり、素質がある有力馬でも大外枠はかなりのハンデとなり得ることがわかります。

よって、上記のデータに合致する馬が大外枠に入らなければ買い!と考えるのがよいでしょう。

実は今年の出走馬で該当した馬はいません。

理由は今年のアルテミスSで1番人気1着だったチェルヴィニアが出走していないためです。

よって、今回はそのチェルヴィニアに準じて、2番人気2着でチェルヴィニアに次いで強い競馬を見せていた

サフィラ

をデータ該当馬とします。是非参考にしてみてください!

③各馬の能力比較

阪神JFは前哨戦となるレースが絞られており、各レースのレベルを考えることで各馬の能力を推定することが可能です。

よって、簡単に今年の前哨戦レースを比較し、レベル判定を行うことで各馬の能力を見極めていきます。

・アルテミスS(#link_アルテミスS
・ファンタジーS(#link_ファンタジーS
・赤松賞(#link_赤松賞
・京王杯2歳S(#llink_京王杯2歳S
・アスター賞(#link_アスター賞

以上のレースをメインにピックアップしてみていきましょう。

※これ以降は各レースを個別に議論しているため文章量が多いです。気になるレースがある方は所望のレースをクリックして個別に読まれることをおすすめします!

重要データの項でもふれていますが、世代戦ではアルテミスSのレベルが高くなる傾向があることは明らかであり、まずはこのレースを精査することが阪神JFの予想において重要となります。

結論、今年のレースは歴代最高レベルだったと私は考えています。理由は以下の記事でもふれてるので時計面などの詳細が知りたい方は是非読んでみてください。

今年のレースで1頭抜けて強かったのはチェルヴィニアですが、2番目に強い競馬をしたサフィラも非常に強く、他の年であれば勝っていたと思えるほどです。

ですので今年アルテミスSから唯一阪神JFに出走してくるサフィラを最上位に評価します。

今年のレースは一言でいうと内前有利のレースでした。

時計面をみると、ダノンファンタジーが勝利した2018年、レシステンシアが勝利した2019年よりも早い1:20.4を記録しています。

しかし、私は今年のレースはレベル的に疑問があると考えています。少なくとも2018, 2019年よりは明らかに下とみます。(あくまで数字的な話なので各馬を下げているわけでないことにご理解いただければと思います。)

理由としては、中段より前の馬にいた馬が上位を占めた割にラスト1Fのラップが遅すぎることです。ラスト2Fの推移は

11.6 – 12.1

であり、0.5秒の減速ラップは止まりすぎかなと思います。ゴール入線後の各馬の反応を見る限り、今回は1200m寄りのスピードが求められたレースであり、上位陣の中で距離1600mに伸びてよい馬はいないと考えます。

よって、結論として今年のファンタジーS上位陣は阪神JFでは消し評価とします。

今年はステレンボッシュが赤松賞を勝利して阪神JFへと駒を進めてきました。私は今年の赤松賞はハイレベルだったと考えています

理由はメンバーレベルと時計面です。

2着に敗れたテリオスサラは強い牡馬とタフな競馬でやりあって勝ってきた強い馬であり、その馬を差し切って着差をつけたことは高く評価できます。

また、時計面みると勝ち時計1:33.8、後半5F 58.1、ステレンボッシュの上り3F 33.6という数字は非常に素晴らしいものです。過去比較ではどの数字もナミュールが勝利した2021年に次ぐものであり、高く評価できます。

赤松賞 過去10年データ

ステレンボッシュ自身にフォーカスして考えると、この馬は牝馬らしくキレる脚を使えるというよりは、少しタフよりの競馬で持ち味を発揮する馬と考えており、赤松賞よりは阪神JFの舞台が合うと考えています。

よって、間隔が詰まる中で状態が維持できるのであれば今回も高く評価できる馬と考えます。

今年の京王杯2歳Sは時計的に非常にレベルの高いレースでした。まず全体時計はレコードであり、コラソンビートの上り3F 33.2という数字は歴代1位タイ。レース上り3Fが34.9であり、コラソンビートは中段よりやや後ろからこのラップを差し切って着差をつけているので、見た目以上に強いといってもよいと考えます。

京王杯2歳S 過去10年データ

このレースは牡馬が数多く出走するレースであり、牝馬で勝ったのは過去10年でコラソンビート一頭しかいません。時計面に加えて私はその点高く評価しています。

京王杯で人気になり、しっかり結果を残した牝馬で例を挙げると、ラブリイユアアイズやレーヌミノルなどの前例もあります。

よって、これらの馬より強い内容で走っているコラソンビートは阪神JFでも勝ち負けできると考え、サフィラと並んで最上級に評価します

アスター賞はレコード決着となり、時計的に超ハイレベルな一戦でした。過去の時計と比較すると時計面の異常さがお分かりいただけると思います。

アスター賞 過去10年データ

しかし、この日の中山はレコード級の時計が頻発する異常な馬場でした。加速ラップも同様に多くみられたように、直線は追い風でかなり時計が出やすかったと思われます。

アスター賞勝ち馬キャットファイトは時計面が大いに注目されて阪神JFで一桁台の人気になると想定していますが、ここまで触れてきたレースの勝ち馬と比較するとその価値にはまだ疑問符をつけることができます。

これ以降はキャットファイト個別の話になってしまいますが…

新馬戦ではかなりハイレベルな調教時計を出していながら、今回出走するコラソンビートを含めた上位陣には完敗しています。早熟傾向が強いゴドルフィンの馬、関西での実績の少ない厩舎・騎手というマイナス面も大きいです。

よって、今回キャットファイトについては抑えまで評価とします

その他のレースは短評にて。

新潟2歳Sは時計面はハイレベルでしたが、歴代比較で上位かというと微妙なものでありメンバーレベル的にもそこまで高いものではなかったと考えています。

白菊賞は全体時計は平凡ですが、後半ラップは見どころありの面白いレースでした。このレースで唯一後方大外から差してきたスウィープフィートが素晴らしい脚を使っていることは見逃せません。この日は差し優勢で上りの数字も出やすい馬場だったので過剰に評価することはありませんが、阪神JFではかなり人気薄となりそうなので抑えたいと考えています。

以上が主な前哨戦レースの評価です。

最後に、これまで予想してきた世代限定戦と同様に今回も私の独断と偏見により作成した能力表を添付します。この表は各馬がこれまでに経験してきたレースを数字的に分析し、優劣をつけたものです。これに加えて上記のレース評価、適性、調教などを総合的に考えて印をつけました。

※ダートしか走ったことのない馬はF(判定不能)としています。

阪神JF 能力比較表

各馬の短評(ピックアップ馬のみ)

14. サフィラ

◎ 本命

前述の通りアルテミスSは歴代最高のレベルであり、勝ち馬チェルヴィニアとともに非常に高く評価しています。この馬について他にも高く評価できるのは未勝利戦の内容です。このレースで2着馬に着差0.6をつけており、出走メンバーでは力が違う勝ち方を見せています。特筆すべきは上り33.7、レース上りラスト2F目が11.0という数字を記録していることです。坂のある阪神コースでラスト2F目に11.0以下を記録できる馬は強い可能性が非常に高く、過去リスグラシューも同じようなラップで勝利しています。私はこの馬のことを現時点でリスグラシュー級に評価しており、今回の阪神JFでも勝ち負けを期待しています。

10. コラソンビート

〇 対抗

新馬戦は超ハイレベルの一戦。後半ラップは歴代最高レベルであり、33.3の脚を使ったこの馬も重賞を勝てるレベルだとその時点で判断していました。期待通り2連勝で挑んだ京王杯2歳Sでは非常に強い勝ち方で牡馬に勝利しており、短期間での成長も感じさせました。これまでのレース内容から距離1600mに伸びることは全く問題ないと考えます。厩舎の経験が浅く、阪神への初遠征かつ初の右回りというマイナス面を考慮し、サフィラとは少し差をつけますが、調教面から状態面に不安はないでしょう。能力通りならば普通に勝ち負けする存在だと思います。

6. ステレンボッシュ

▲ 単穴

新馬戦は強い勝ち方を見せましたが、2戦目のサフラン賞が案外な競馬。この辺りは国枝厩舎らしく調教面で仕上げ切っていなかったことが原因ではないかと考えられます。赤松賞では時計面で高く評価できる勝利。今年は他に時計的な実績で目立つ馬が複数いるので上手く人気的な穴になっていますが、この馬も世代上位の馬とみてよいと思います。レース間隔が詰まる中で初の栗東滞在が吉と出るのかが焦点となります。国枝厩舎の厩舎力を考えればここでもしっかり仕上げてきているはずなので、プラス面に注目して高く評価すべきと判断し、3番手の評価としました。

他に抑えた気になる穴馬については以下の記事で詳しく解説しています。気になった方は是非以下の記事を読んでみてください!

最後までお読みいただきありがとうございます!

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